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冬のシロアリはどうしてる? 冬眠しないって本当?意外と知らない冬場のシロアリ駆除について

シロアリ駆除の知識
2021.5.17 更新
冬のシロアリに驚く女性

「冬なのにシロアリを見つけた…シロアリって冬眠しないの?」
「冬場にシロアリが発生したら、どうやって駆除すればいい?」
「シロアリは冬場、どのように過ごしているのかな?」

こんにちは!みんなのシロアリ駆除屋さんの山川です。
あなたは今、思いもよらない場所で冬のシロアリを見かけて、びっくりしているのではないでしょうか。

そうなのです。
シロアリは冬眠しない昆虫で、春でも冬でも1年中活動しています。 

とはいえ、シロアリは普段人前に姿を現さないので、どんな生活をしているかくわしく知らない方も多いですよね。

そこでこの記事では、冬場のシロアリの過ごし方と、活動可能な温度、駆除前のチェックポイントについてお伝えしたいと思います!

  • 冬場のシロアリの過ごし方
  • シロアリの活動可能温度
  • 冬場のシロアリ駆除の前に確認すべきポイント

記事の中で、1番オススメしたい「シロアリ駆除のタイミング」についてもご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
それではまいります!

 

この記事を監修した住宅の専門家

この記事を監修した住宅の専門家

住宅リフォームのスペシャリスト中川

住宅建築の専門知識とスキルを活かして、お客さま1人1人にあった
リフォーム提案をする「リフォーム提案士」の資格保有者。現在はシロアリ
問題を解決するため、住宅アドバイザーとして活動中。

リフォーム提案士取得

シロアリは冬眠しない!適正温度とシロアリの活動

シロアリは1年中休まず活動する


あまり知られていませんが、シロアリは冬眠しません。
寒暖の調節をしながら、1年中休まず活動し続けます。

「たとえ家の中にシロアリがいても、冬場はまったく被害が広がらない」という考えは誤りです。
1度シロアリに目をつけられた家は、絶え間なく食害が進むと考えてよいでしょう。

ただしシロアリが1年中まったく同じパフォーマンスを発揮するかというと、そうではありません。
寒いときには動きが鈍くなりますし、冬眠に近い状態で活動を停止する個体も存在します。

ここで日本のシロアリの活動可能温度と、生息地域を見てみましょう。

1. 日本のシロアリが活動できる温度は幅広い

イエシロアリとヤマトシロアリの違い

日本のシロアリが活動できる温度範囲は、かなり幅があります。
周囲の気温が40℃以上の暑さや、-10℃以下の寒さになっても死ぬわけではありません(理論上は、ですが)。

ただし前述の通り、極端な温度下ではシロアリの動きが鈍くなりコロニーの拡大が停滞する可能性があります。

つまり、「絶対にこの温度でなければダメ」という条件こそないものの、「活発に活動できない気温」は確実に存在するのです。

日本でとくに被害件数が多い、イエシロアリとヤマトシロアリの活動可能気温を見てみましょう。

イエシロアリ ヤマトシロアリ
活動(結婚飛行)時期 6〜7月 4〜6月
活発に活動できる気温 30〜35℃ 12〜30℃
最低限活動可能な気温 10℃前後〜 6℃前後〜

温暖な気候を好むイエシロアリと、寒さに強いヤマトシロアリの違いが表れていますね。
それぞれのシロアリは、どのように寒暖調節をしているのでしょうか。
見てみましょう。

(1)イエシロアリの寒暖調整

イエシロアリは、外の気温の変化に応じて、巣内部の温度をある程度一定に保つ工夫をしています。
夏場に巣の温度が高くなると、巣の中に水を運び、気化熱で冷房することもあるのです。

寒いときは、巣の壁を厚くして外気温よりも高い温度を維持します。
 

基本的には、イエシロアリは暖かい場所を好む昆虫です。
「冬場でも温度が高いかどうか」は、営巣場所を選ぶときに重視する条件の1つです。
(2)ヤマトシロアリの寒暖調整

一方のヤマトシロアリは、生息場所を季節にあわせて変えています。
同じ場所にじっとしていることはほとんどありません。

そんなヤマトシロアリは冬場、高温多湿な場所を探し求めて移動します。
南側のコンクリートでできた土間の下や温水器、風呂場の周り…このような場所には、被害が出やすいですね。
 

最近の住宅建築では、床下全体を暖める構造のおうちが増えていますよね。
やはり地面の冷たい家よりも、地面の暖かい家にヤマトシロアリが集まりやすいようです。

2. 日本のシロアリは北海道から沖縄まで生息している

日本のシロアリは、幅広い温度条件に適応していることがわかりましたね。
続いては、シロアリが生息する地域を具体的に見てみましょう。

イエシロアリとヤマトシロアリの生息地域


家に大きな食害をもたらすイエシロアリは、千葉県よりも南の海沿い(太平洋側)に生息しています。
暖かい気候を好む性質が表れていますね。

一方、営巣場所を転々としながら食害を増やしていくヤマトシロアリは、北海道北部を除くほぼ全域に生息しています。
寒さに強いヤマトシロアリらしいです。

ほかにも、関東を中心に被害を拡大するアメリカカンザイシロアリという外来種のシロアリや、沖縄県〜小笠原諸島に生息するダイコクシロアリの存在も無視できません。

各シロアリの生息地域も参考に、あなたが見たシロアリの種類を判別してみてくださいね。
よりくわしくシロアリの種類を見分けたい方は、下の記事もオススメです。

シロアリの種類がひと目でわかる!羽アリ、兵アリそれぞれの写真と見分け方(別窓で開く)

冬場のシロアリ駆除で確認すべきポイント

冬のシロアリを駆除する前に確認してほしいポイント3つ


「冬場のシロアリがどうしているか、よくわかった。 さっそく駆除しよう!」と意気込む前に…。
冬場のシロアリ駆除で、事前にチェックしたいポイントを3つ紹介します。

  1. 普段暖房をつける場所を洗い出す
  2. 結露による水たまりができていないか確認する
  3. 防熱シートや床下の劣化を確認する

これらを事前に把握しておくことで、シロアリの営巣場所を発見しやすくなりますよ!
どういうことか、順番に見ていきましょう。

1. 普段暖房をつける場所を洗い出す

ストーブ


昨今の住宅は遮熱効果が優れています。
風通しが悪く、暖かい冬場の日本家屋は、人間だけでなくシロアリにとっても住みよい環境です。

建築技法も進歩し、断熱材や暖房設備が整った一軒家は、まさにシロアリにとって理想の営巣場所といえます。

冬場にシロアリが発生した場合、まずは普段暖房をつけている場所を洗い出しましょう。
たとえば…

  • 居間
  • 脱衣所
  • お風呂場
  • 寝室

先ほど紹介したヤマトシロアリなどは、より良い環境を求めてエサ場を移動する性質を持っています。

最初は薪小屋や畑など、屋外に近い場所にいたシロアリが、冬になり、暖かい場所を求めて上記で記載した場所の床下に移動することは、十分考えられますね。
 

業者に駆除を依頼する場合も、自力で駆除する場合も、「普段どこに暖房をつけているか」「家の中のどこが暖かいか」を、事前に把握しておきましょう。

2. 結露による水たまりができていないか確認する

窓ガラスの結露が染み込んだ板壁


冬場は、家の中と外の寒暖差によって、思わぬところに結露が発生するものです。
たとえば、窓ガラスに浮いた結露が滑り落ちて、木製の窓枠に染み込んでしまうケースなど。

このような結露による染みは、カビの原因になるだけでなく、シロアリを寄せ付けることにもつながります。
乾燥が苦手なシロアリは、エサとなる木材と同時に、「水分」を求めて移動するのです。
 

春〜秋では乾燥している場所でも、冬場には水が溜まっていないか、事前に確認しておきましょう。

3. 防熱シートや床下の劣化を確認する

劣化した壁の内部


壁やコンクリートの劣化具合も、シロアリの巣を探す大きな手がかりになります。
というのも、シロアリが巣を作るのは、土の中や木の中だけとは限りません。

住宅の経年劣化が進むと、壁紙がめくれて、中の断熱材がむき出しになったり、コンクリートの基礎のスキマが大きくなることがあります。

このような場所に、「蟻道」と呼ばれる土でできた通り道を作ったり、ときには巣をつくることもあるのです。
 

暖かく、日の光が差さない空間は、シロアリにとって快適な環境です。
シロアリを駆除する前に、壁や床の経年劣化が進んでいないか、調べてみてくださいね。

以上、冬場のシロアリ駆除の前に確認すべきポイントでした。
これらのポイントを抑えておくと、シロアリ駆除業者を呼んだあと、調査がスムーズに進むこと間違いなしです!

最後に、シロアリ駆除の適切な時期について、業者の目線から見解をお伝えします。

「シロアリ駆除は春にやるもの」という誤解

シロアリ駆除は冬にやってもよい


多くの方が、「シロアリは春に発生するものだから、駆除は春にやるべき」と考えています。
しかし、シロアリ駆除業者から言わせていただくと、これは大きな誤解です。

シロアリ駆除に季節は関係ありません。
春先にシロアリ駆除の依頼が集中することは事実ですが、これは羽アリの「結婚飛行」が関係しているからです。

気候が暖かくなると、パートナーを探すためにシロアリが一斉に床下から出てきて、家主を驚かせます。
このようなシロアリの群飛を「結婚飛行」といい、この時期に駆除の依頼が殺到するのです。
 

「結婚飛行」のタイミングで初めて、家にシロアリがいることに気付く方が多いんですよね。

目に見える場所にシロアリがいないからといって、食害が進行していないわけではありません。
季節に関係なく、シロアリを見つけたら早めの駆除を検討しましょう!

自力駆除をお考えの方は、こちらの記事も読んでみてください。
シロアリは自分で駆除できる?再発させない駆除方法をプロが解説!(別窓で開きます)

シロアリ駆除は春よりも冬に依頼したほうがよい?

業者に依頼するタイミングも、春先よりも冬場のほうがよいかもしれません。
というのも、寒い時期のシロアリは動きが鈍るため、一斉に駆除するのがカンタンなのです。

「数匹のシロアリに逃げられたせいで、再び駆除するハメになった…」という事態は少ないはずです。

また、冬場の閑散期には、どの業者もシロアリ消毒の発注が減っています。
繁忙期の春先よりも、スケジュールや作業内容の融通が効きやすいです!

このようなポイントも、ぜひ参考にしてみてくださいね。
 

シロアリ消毒を検討中の方は、当社のサービスもご一読ください。
みんなのシロアリ駆除屋さんのサービス紹介ページ(別窓で開きます)

最後に

この記事では、冬場のシロアリの過ごし方と、事前のチェックポイントについて解説しました。
重要なポイントをまとめました。

  • シロアリは冬眠せず、冬場も活動している
  • シロアリ駆除の前に、普段暖房をつける場所や結露、経年劣化の度合いを確認しよう
  • 春でも冬でも関係なく、シロアリを見つけたら駆除しよう

季節に関係なく、シロアリの食害が進むこと、ご理解いただけたでしょうか。
シロアリの駆除には、国から認可された薬剤を使って消毒する方法と、毒エサを設置して根絶させる方法があります。

私たちは、お客さまの状況や、お家の構造にあわせて、駆除方法を変えています。

冬場のシロアリ駆除を検討中の方は、ぜひ私たちみんなのシロアリ駆除屋さんにご相談ください!
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それでは、あなたが冬のシロアリ被害に悩まされることがなくなるよう、願っています。

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