羽アリが発生したら殺虫スプレーで駆除してはいけません!見分け方と対処法
「家の窓に羽アリがくっついていた!家はもうシロアリ被害に遭っているの?」
「飛んできた羽アリが、シロアリなのか他の虫なのかわからない…」
4月の桜前線を過ぎた頃から夏にかけては、シロアリの羽アリがつがいを求めて外へ出てくる季節ですね。
あなたの家に羽アリが発生した場合、考えられる状況が2つあります。
1つは、近隣から飛来した羽アリが家に飛んできた(まだシロアリ被害には遭っていない)ケース。
2つ目は、すでに家の床下や家具の中にシロアリの巣ができていて、そこから羽アリが出てきた(手遅れ)というケースです。
このどちらかを見極めるには、専門業者に床下診断を依頼するほかありません。
また、困ったことに、シロアリの羽アリとクロアリの羽アリは非常に似ていて、パッと見ただけでは判別することができません。
ちなみに、家に出てきた羽アリに殺虫スプレーをかけて駆除すると逆効果になる場合があると知っていましたか?
間違った対処法をすると、かえって厄介なことになる羽アリ。
発生したときはどうしたらいいのでしょうか。
この記事では、羽アリの見分け方と正しい対処法を、現役のシロアリ駆除職員が教えます。
この記事に書かれた方法を読めば、羽アリ対策で失敗することはありません!
記事の中でご紹介する内容は次の3点です。
- シロアリとクロアリの羽アリの見分け方
- 羽アリが出たときの正しい対処法
- 今すぐできる羽アリ対策
この記事を読んだあなたが、羽アリに悩まされることなく安心して暮らせますように。
それでは、さっそくまいりましょう!
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この記事を監修した住宅の専門家 住宅建築の専門知識とスキルを活かして、お客さま1人1人にあった
リフォーム提案をする「リフォーム提案士」の資格保有者。現在はシロアリ
問題を解決するため、住宅アドバイザーとして活動中。
シロアリの羽蟻の特徴
和名 | 昆虫としての分類 | 英名 |
---|---|---|
羽アリ | 有翅虫(ゆうしちゅう) | alate |
羽アリ(はねあり)とは、その名の通り背中に羽のついたアリのことです。
職アリや兵アリなど、ほかの階級のシロアリとは違い、生殖能力を持ちいます。
シロアリのコロニーでは、春先から秋口までの交尾期に、巣から羽の付いた女王アリと王アリ(雄アリ)候補を飛び立たせます。
出ていった羽アリは、違うコロニーから出てきた羽アリとつがいになり、新たなコロニーを作るのです。
羽アリが一斉に巣から飛び立つ現象を群飛(ぐんび)といいます。
実はシロアリだけでなく、クロアリの仲間にも羽がついたものが存在します!
見た目の違いを知っておきましょう。
シロアリとクロアリの羽アリを見分ける方法
シロアリとクロアリの羽アリを比べたとき、1番の違いは腰のくびれです。
シロアリは実はゴキブリの仲間で、幼虫も成虫も寸胴でくびれのない体をしています。
一方、ハチの仲間であるクロアリは、細腰亜目といって、腰にくびれがあります。
そのほかにも、下の表のような違いがあるので、覚えておきましょう。
シロアリ | クロアリ | |
---|---|---|
画像 | ||
発生時期 |
|
|
触覚 | 直線的で数珠状 | 途中で曲がっている |
腰 | くびれていない | くびれている |
羽 | 4枚の羽はすべて同じ大きさ | 4枚の羽の中で前羽2枚が大きく、後ろ羽2枚が小さい |
体の色や大きさはアリの種類によってまばらなので、触覚の形と腰のくびれ、羽の形で見分けるのがオススメです。
「シロアリ」という名前から誤解されやすいのですが、実はシロアリの羽アリは、体色が茶色や黒色のものが多いのです。
黒い羽アリを見かけたからといって、クロアリとは限らないのが難しいところです…。
これ以外に、「シロアリならでは」と感じる2つの特徴を紹介します。
ポイント(1)シロアリの羽アリは大量発生する
シロアリの羽アリは、1箇所から大量発生する傾向にあります。
雨上がりの、暖かくて湿気がある日に、一斉に飛び立つことが多いです。
ポイント(2)シロアリの羽アリは羽がとれやすい
また、シロアリの羽アリは狭いところに潜り込むために羽が取れやすいという特徴があります。
発生元の近くに羽が散らばっていたら、シロアリの羽アリが現れた証拠かもしれません。
家にクロアリの羽アリが発生している状況も、それはそれで問題です。
クロアリは玄関やお風呂場、台所など、水分や食べ残しが多い場所に目をつけて巣を作ります。
「直接的な害はないけれど、気持ちが悪い」不快害虫に分類されます。
クロアリの種類によっては、生活に実害を及ぼすものも存在します。
たとえばルリアリというアリは、動物性のたんぱく質を好み、機械油を主食としています。
自動車やバイク、パソコンやテレビといった家電の内部に巣をつくり、精密機械を壊してしまうこともあるんです…。
クロアリは、シロアリのように木材を食べることこそありませんが、腐った木を好んで巣にします。
クロアリが営巣しやすい環境は、シロアリやほかの害虫にとっても巣作りしやすい場所になります。
風呂場、洗面所、台所などにクロアリが大量発生している場合は、1度専門業者に床下点検してもらうことをオススメします!
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羽アリそれぞれの発生時期
さきほど少しお伝えしたとおり、羽アリは種類によって発生時期が異なります。
日本でもっとも被害件数の多いヤマトシロアリは、4~6月のよく晴れた午前中〜日中に飛び立ちます。
一方、その次によく見られるイエシロアリという種類のシロアリは、6~7月の湿度の高い夕方〜夜に群飛が見られます。
まずは、あなたが見かけた羽アリの発生時期が、このタイミングにあてはまっているかどうかを確認してみてください。
(画像は関東圏のデータを参照しています。九州地方、東北地方など、地域によって若干のズレがありますのでご了承ください。)
羽アリの生息地域
生息地域も見てみましょう。
被害報告のあった地域 | |
---|---|
ヤマトシロアリ | 北海道北部を除く日本全域 |
イエシロアリ | 千葉県以南の本州南岸 |
アメリカカンザイシロアリ | 北海道以外の本州〜九州の各地 |
上の画像を見ていただくとわかるとおり、もっとも被害件数が多いのは、北海道北部を除くほぼ全域で確認されるヤマトシロアリです。
一方、千葉県以南の本州南岸部で確認されるイエシロアリは、被害件数こそヤマトに及ばないものの、家に棲み着いたときの被害が甚大になりやすいと言われています。
3種類の羽アリの見分け方
とくに日本で被害が多いヤマトシロアリ、イエシロアリ、アメリカカンザイシロアリの羽アリの特徴をまとめました。
次の画像をご覧ください。
羽アリの大きさ | |
---|---|
ヤマトシロアリ | 4〜7mm(小さい) |
イエシロアリ | 7〜8mm(大きい) |
アメリカカンザイシロアリ | 7〜10mm(全体的に大きい) |
3つ目のアメリカカンザイシロアリとは、最近日本に進出してきた外来種のシロアリで、湿気のない乾材(かんざい)でもバリバリ食べてしまう、新たな勢力です。
ペレットやたらこに似た、小さな糞粒を被害場所の近くに残すことで見分けられます。
もっとくわしく知りたい方はこちらの記事をどうぞ!
▶【外来種が急増中】アメリカカンザイシロアリの生態と駆除方法(別の記事が開きます)
シロアリの種類の違いがわかりましたか?
家に羽アリが発生したら、駆除の前にまず写真を撮って、どの種類に近いか見比べてみてください。
なぜシロアリの種類の判別が重要なのかというと、シロアリの種類によっては、やってはいけない対処法が存在するからです。
羽アリが出たときの応急処置
羽アリが出たときに一般のご家庭でやりがちなのが、「キンチョールなどの殺虫スプレーをかける」というものです。
発生した羽アリがヤマトシロアリだった場合、これは逆効果になります。
ヤマトシロアリは臆病な性格で、巣を守る闘争心も薄いため、近くで殺虫スプレーを噴射されると、既存のコロニーを捨てて、さらに奥深くへと潜り込みます。
こうなるとベテランの職員であっても駆除するのが難しく、防除にかかる費用も高くなってしまうんです…。
もっとも良いのは、羽アリが発生した時点ですぐに駆除業者を呼び、床下を診てもらうことです。
しかし家の中に羽アリが発生したとき、冷静でいられる人はそう多くありません。
業者を呼ぶのには時間がかかりますし、1〜2匹程度のシロアリなら、できれば早めに駆除したい…と考えるのが当然だと思います。
そこで、効果的で実害の少ない駆除方法を3つ紹介したいと思います。
順番に見ていきましょう。
(1)掃除機で吸い込む
場所 | 居間、台所、脱衣所ほか |
---|
意外と知られていないのですが、羽アリは非常に”もろい”生き物です。
掃除機の吸い込みによる風圧でも、あっさり死んでしまいます。
なので、居間や台所、脱衣所などで羽アリを発見したら、殺虫スプレーではなく掃除機で対処しましょう。
吸い込んだ個体は、ポリ袋などで包んでガムテープで密閉し、空気を抜いた状態で、可燃ごみとして処分してくださいね。
(2)ポリ袋で覆う
場所 | 玄関、庭、建物の基礎近く |
---|
続いてオススメしたいのが、ポリ袋で発生元を覆ってしまう方法です。
これは家の床下に巣を作られて、そこから羽アリが発生した場合に有効な方法となります。
たとえば玄関のドア付近や框(かまち)の下から、わらわらと羽アリが出てくるケースなど(想像すると、イヤな光景ですね)。
そんなときは、発生元にポリ袋をかぶせてガムテープで固定し、羽アリが飛散しないようにしましょう。
袋の中に一定の数の羽アリが溜まったら、口をテープで留めて密閉した状態で処分し、また新しい袋をかぶせればOKです。
この方法は、あくまで業者が到着するまでのつなぎです!
そもそもの話ですが、羽アリが家の床下から発生するということは、かなり被害が進んでいると思われます。
外に出てくるシロアリはあくまでほんの1割程度で、床下には大量の羽アリがいることが考えられますので、根本的な解決のためには業者に依頼してくださいね。
(3)シャワーの水圧で駆除する
場所 | 風呂場 |
---|
最後は、浴室などの水場に羽アリが発生した場合の対処法です。
浴室だと掃除機や殺虫剤が使えない…。
ということは、羽アリに素手で触らなければいけないの?
こう思われるかもしれませんが…、ご安心ください!
羽アリはシャワーの水圧でも駆除できます。
強めのお湯を当てて、排水に流れたところを、ポリ袋ですくって密閉し、可燃ごみとして処分しましょう。
羽アリの大きさは3〜10mm程度なので、それよりも目の細かいヘアーキャッチャーがあれば、羽アリが流れてしまう心配もありません。
新たに購入する場合、0.5〜1mmほどの目の細かいヘアーキャッチャーがオススメです。
今すぐできる羽アリ対策
そもそもなぜ我が家に羽アリが飛んできたんだろう? 日頃からできる対策はある?
あなたの家に羽アリが発生した、もしくは近所の家から羽アリが飛んできた…。
このことは決して偶然ではありません。あなたの家に、羽アリを寄せ付けるなにかがあったということです。
ここからは、自力でできる羽アリ対策を5つ紹介します。
対策(1)夜になったらカーテンを閉める
羽アリが飛来する4〜7月の夜間は、できるだけカーテンを閉めましょう。
通常のシロアリは光の当たる場所を避けて移動します。
しかし羽アリの場合は逆で、夜の街灯や光の当たる場所に飛んでくる習性があります。
カーテンをしっかりと閉めて、家の中の光が外に漏れないようにすることで、近隣の家から羽アリが飛んでくるのを防ぐことができます。
対策(2)湿度を適切に保つ
続いては、湿気対策についてお話しします。
シロアリは、湿気の多い木材をエサ場にします。
梅雨どきの浴室やフローリング、床下などは高温多湿で、とくに羽アリが棲み着きやすい環境…。
卓上型の湿度計などを置いて、日頃から湿度をチェックする習慣をつけましょう!
度が高いなと感じたら換気をしたり、エアコンの「除湿」や扇風機を使って、部屋の湿度を調整すると効果的です。
対策(3)通気口や点検口付近の風通しをよくする
建物の基礎に近い通気口や点検口は、湿気がこもるとシロアリの温床になりやすいです。
住宅の根幹にかかわる部分には、なるべくものを置かず、定期的に掃除・換気をして風通しをよくしましょう。
基礎が土や木材ではなくコンクリート製だったとしても、溜まったホコリや塵を媒介にしてシロアリが集まることがあるんですよね…。
シロアリ駆除業者の中には、床下に防虫シートと調湿材を敷くなどの湿気対策を行っているところもありますよ!
気になる方は1度専門の職員を呼んで、正しい対策を聞いてみましょう。
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対策(4)木くずや使わない木材を放置しない
最後は、シロアリの好物となるエサ(木材)を放置しないというお話です。
羽アリは湿った木を好んで寄ってきます。
たとえば建築のときの木片、新しい家具の組み立てで発生したわずかな木くずからでも、巣を作りはじめてしまうのです。
畑に積まれた木材や、庭の切り株、ガーデニングの杭なども、ずっと放置するのではなく、こまめに場所を変えたり掃除するようにしてください。
とくにアカマツの木は、シロアリが好んで食べると言われています。
もしも使わないようなら、早めに処分したほうがいいでしょう。
対策(5)網戸をつける
外とつながる窓や戸に網戸がない場合、新たに取り付けることで羽アリ対策になります。
とくに郊外の倉庫や車庫では、網戸をつけていないお宅も多いのではないでしょうか。
羽アリの体長は7mm前後なので、通常の網戸なら入り込むことができません。
群飛が始まる3〜4月までに、網戸を取り付けておくことをオススメします。
最後に:シロアリの羽蟻が発生したら速やかに業者に相談を
この記事では、羽アリの種類を見分ける方法と、羽アリを見つけたときの正しい対処法、日頃からできる羽アリ対策の3点を紹介しました。
とくに重要なポイントを振り返ってみましょう。
- シロアリの羽アリは寸胴でくびれがなく、羽がすぐに取れる
- 家で羽アリを見つけたら、殺虫スプレーをかけるのではなく、掃除機の風圧やシャワーの水圧などで駆除すること
- 日頃からシロアリ対策は、夜にカーテンを閉める・湿度を適切に保つ・木材を放置しないなどが有効
羽アリの特徴と、正しい対処法がわかってよかった!
でも、見かけた羽アリを駆除するだけで終わっちゃダメだよね…?
そう、地上に出てきた羽アリを1〜2匹駆除しただけでは、根本的な解決にはなりません。
シロアリの女王アリや職アリが、家の床下でコロニーを作っているかもしれませんし、来年の同じ季節にまた羽アリが発生する可能性があるからです。
みんなのシロアリ駆除屋さんでは、シロアリ被害を根本からなくすため、5年間の保証つきで防蟻処理を行っております。
防蟻処理とは、シロアリ駆除や予防の薬剤を床下に散布・注入することです。
この方法なら、家のシロアリを一斉駆除できるだけでなく、外からやってくる羽アリも防いでくれます。
防蟻処理の効果は5年ほど持続するので、その間シロアリ被害に悩む必要はありません。
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それでは、あなたの家から羽アリがいなくなり、今のお家で長く暮らせますように。
最後まで読んでくださってありがとうございました!
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